詐欺を始める前

オレオレ詐欺を始めるきっかけ

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中学校を卒業してから現場仕事で働いていた私は、暴走族に入ることになり、その流れで暴走族OBの先輩から誘われて「仕事」を手伝うように言われます。



その「仕事」とは、結局は詐欺で騙し取ったお金をバイク便から受け取る「受け子」の仕事でした。ただ最初は『荷物を受け取るだけ』と言われていたので、その暴走族OBの先輩たちの羽振りの良さから、悪いことをなにかしているのだろうとは思っていましたが、まさか自分に頼まれた仕事が「悪い仕事」だとは思わなかったので、手伝いで小遣いを貰えるならラッキーだ、くらいにしか思っていませんでした。

 

後日、他人名義のソフトバンクのプリペイド携帯を渡された時に、この手伝うように言われた仕事は悪いことなんだと理解しました。最初はやはり抵抗がありましたが、お金に困っていた上、もうすでに手伝うと言ってしまいましたし、言い訳になってしまいますが暴走族OBの先輩が言うことは絶対なので、断ることはしませんでした。

 

そして、手伝いをする当日、プリペイド携帯にかかってくる電話を待っていたら昼過ぎにかかってきて、ある駅に行き暗証番号式のコインロッカーから荷物を受け取るように言われました。荷物を受け取り連絡をすると、違う駅にある暗証番号式のコインロッカーに荷物を入れ直したり、公園で待ち合わせをした人に荷物を渡したりしました。その後、電話で指定された住所のマンションに行くよう言われ、バイク便から荷物を受け取るように言われました。

 

マンションの前に着くと、言われたとおりバイク便の人がいました。声をかけてバイク便の送料を払い荷物を受け取った瞬間、周りからスーツ姿の刑事が10人程出てきてあっと言う間に囲まれてしまいました。その時私は何が起きたのかわけがわかりませんでした。受け取ったその荷物の中には何も入っていなくて、混乱したまま逮捕されて警察署に連れて行かれました。

 

逮捕されたその日はもう夜だったので、私が当時少年だったこともあり、事件についての取り調べはなく終わりました。翌日から取り調べが始まり、私が関わった事件のことが少しずつ分かってきました。被害者の人は途中でオレオレ詐欺だということがわかり警察に通報し、騙されたふりをして犯人逮捕に協力していました。取り調べでオレオレ詐欺のことについて色々聞かれましたが本当に何も知らなかったので答えることもできず、誰に頼まれたのかについては、暴走族OBの先輩たちのことを言えば報復があるので怖くて言いませんでした。

 

国選弁護人の弁護士には少年鑑別所には行くだろうと言われていましたが、1回だけで報酬も受け取ってないことなどから勾留期限である20日間の勾留だけで釈放となりました。この時、もう詐欺に関わるのは嫌なので断ろうと思い、暴走族OBの先輩に電話しそのことを伝えると、かなり怒られると想像していたのですが案外あっさりと了承してくれました。これでまたマジメに働こうと思いました。

 

職場の社長に電話し1ヶ月弱休んだことを謝り、仕事に復帰したいことを伝えましたが、もうその職場には戻ることができませんでした。クビです。迷惑をかけたので当たり前ですよね。でもこのことで働く気が落ちてしまいました。働かずに暴走族の活動や暴走族OBの先輩たちとの付き合いが日に日に自然と増えていきました。

 

働かないで遊んでばかりいるのでお金に困っていて、周囲の暴走族OBの先輩たちの羽振りの良さを間近で見ているうちに、詐欺への抵抗感が次第になくなっていき、私も詐欺の仕事(仕事とは言えない)をやりたいと思うようになってしまいました。そんなことを思い始めた時にちょうど暴走族OBの先輩から詐欺の仕事をしないかと誘われました。私は二つ返事でやりますと答え、ついに私の詐欺師としての人生が始まりました。

未公開株詐欺をスタート



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